バスケットボールプレイヤーには自らの半生を綴った本を書いている方がいます。
一線で活躍する選手は色々な経験をしており、読んでいて刺激を受けます。
読むとさらにその選手のことが好きになるし、考え方を学ぶこともできます。
私が読んだお勧めのバスケ選手の自伝のなかから女子選手をピックアップし、紹介します。
- バスケと読書が好きな方
- バスケ選手の経歴が知りたい方
- これからバスケやBリーグ・NBAを知りたい方
Kindle unlimitedなら月額980円で読み放題。
紹介する本も対象があります!
町田瑠唯 『小さな勇気』

町田瑠唯選手といえば、日本代表として東京オリンピック銀メダリストメンバーで、1試合18アシストというオリンピック記録を記録したことが記憶に新しいですね。
その活躍が評価され、世界最高峰の女子バスケリーグであるWNBAにも挑戦しました。
国内では、Wリーグの富士通レッドウェーブに所属し、2023-24、2024-25シーズン連覇に貢献しています。
その町田選手の待望の自叙伝。
バスケとの出会いから、中学・高校時代、Wリーグでの活躍、日本代表としての挑戦、さらにはWNBAへの挑戦まで飾らない言葉で綴られています。
身長162cmというバスケット選手としては小柄な体格ながら、ここまでの活躍を可能にした原動力は、やはり「負けず嫌い」と「チャレンジ精神」だと感じさせられます。
一方で、町田選手自身は「目立つのが苦手」と語っており、数々のキャプテン経験がありながらも、先頭に立って引っ張るというより、背中で語るスタイルでチームを牽引してきたことが印象的です。
1試合で18アシストというオリンピック新記録を樹立したことからも分かるように、町田選手はアシストに強いこだわりを持っています。
女子日本代表を率いていた現・男子日本代表ヘッドコーチのトム・ホーバス氏から、「もっと自ら得点を狙うべきだ」と指摘されたこともありましたが、町田選手は自身のスタイルを崩すことなく、あくまで“パス”にこだわり続けました。
その“いい意味での頑固さ”こそが、数々の結果を生み出した原動力となったのでしょう。
すでにベテランの域に達している町田選手ですが、これからも変わらぬスタイルで、さらに進化したプレーを見せてくれることを期待したいですね。
宮崎早織 『あしたも笑顔で』

宮崎選手は、日本代表として東京オリンピック、パリオリンピックに出場した経験を持つ選手です。
Wリーグでは2014年からENEOSサンフラワーズ(当時JX-ENEOSサンフラワーズ)に所属し、2025-26シーズンでの引退を表明しました。
本書では、高校を卒業し、JX-ENEOSサンフラワーズ入団した後の苦悩、日本代表としての想い、これまでの生い立ちが語られています。
随所で、かなり破天荒だったことが伺えたり、周りに流されず独自の考え方を持っていることが分かります。
普段見せる姿は、明るいキャラクターですが、色々なことを考えてそのキャラも作りということもわかります。
本書で、身の引き方についても語られており、少なくとも30歳までは現役を続けると綴っていましたが、その30歳で引退することを決意しています。
引退後はバスケットボールに関わらないと明言していますが、どんなセカンドキャリアを見せてくれるのか、非常に楽しみです。
まずは、ラストシーズンでの活躍をしっかりと見届けたいですね。
篠崎澪 『努力夢元』

篠崎澪選手は、Wリーグ・富士通レッドウェーブで活躍し、3×3日本代表として東京オリンピックに出場も果たしました。
生い立ちから、バスケとの出会い、そしてWリーグ加入までの道のり、そして引退までの歴史を語ります。
困難も乗り越えてWリーグで活躍できたのは、努力を惜しまない。
というか努力することが当たり前という考えがあったかだそうです。
髙田真希 『苦しいときでも、一歩前へ!』

東京オリンピックで女子バスケットボール日本代表のキャプテンを務めた髙田真希選手の自伝です。
東京オリンピックでの銀メダル獲得の振り返りはもちろんのこと、幼少期の真希少女について、名門桜花学園への進学の真相、実業団デンソーでの経験、会社設立の理由など、色々と語られています。
代表チームのキャプテンを務めていた髙田選手の行動が印象的です。
情熱家のトム・ホーバスHCからメンバーに「熱を伝えてほしい」と言われていたようです。
しかし髙田選手は、自身の性格とメンバーの性格を考えて、そのまま伝えるのではなく自分なりのやり方でメンバーに伝えます。
そのまま伝えてしまっては、若手が委縮すると考えたためです。
一方で、トムHCにもリーダシップをとっていることがわかるようにふるまっており、間を上手く取り持っていたようです。
ご自身はこれを「中間管理職」のようだとおっしゃっていました。
本書の中で、アスリート特有の「負けず嫌い」を持っている一方で、内気で引っ込み思案な面があるという意外な一面が垣間見えます。
テレビなどで見る髙田選手を見ると想像できませんよね。
髙田選手は、女子バスケやWリーグの認知度を上げたいという想いを強く持っているということが本書でよくわかります。
そのために、オリンピックでのメダル獲得後のメディア出演を積極的に行ったり、「TRUE HOPE」という会社を立ち上げてバスケ発展に寄与しています。
このような活動をしていることがわかると、一バスケファンとしては応援したくなります。
プレーヤーとしてもWリーグ最高得点記録更新中ですので、今後も多方面での活躍に期待したいですね。
女子バスケットボール東京2020への旅

東京オリンピックで銀メダルを獲得した女子バスケットボール日本代表の軌跡。
トム・ホーバスHCと12人の代表選手のインタビュー集。
バスケ史上初のオリンピックでのメダル。
あの感動がよみがえります。
HCと選手全員が、「金メダルを取る!」という目標を掲げ、本気で信じていたということがわかります。
その結果、決勝は残念ながら敗れましたが素晴らしい結果を残してくれました。
最初は半信半疑だった金メダルという目標ですが、信じて努力し続けて、それが自信となり実現可能な目標になったのだそうです。
印象深いのが、各個人が自身の役割を理解し、それを遂行した結果だということを全員が語っていました。
ベテランにはベテランの、若手には若手の、PGにはPGの、スコアラーにはスコアラーの。
それぞれの役割が明確となっていて、誰が抜けてもいけない、パズルのピースが噛み合ったようなチームが出来上がったそうです。
日本人ならではの、個の力に頼るのではなく、チーム力を高めるということにつながっているんでしょう。
トムHCの「スーパースターはいないけど、スーパーチーム」がこれを物語っています。

こちらで東京2020オリンピック関連書籍をまとめています。
こちらも参照してくみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか、バスケ選手の自伝。
本を読むとその人に興味を持ち、もっと知りたくなります。
興味を持たれた方は、Wリーグ観戦に足を運んでいただいたり、ネットで観戦したいただけるとバスケットボールの面白さがわかると思います。
バスケの戦術やバスケIQを鍛える本の紹介。
バスケの技術・スキルを鍛える本の紹介。
スラムダンクを題材とした本の紹介。
バスケに関する実話の本を紹介。
活躍する日本人バスケットボール選手はどんなバッシュを履いているのでしょう?
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント